最近よく聞かれます『キャンプストーブの箱に kcal が書いてありますがどういう意味?高いほうがいい?』
日本Wikipediaはこう説明しています『カロリーの元々の定義は1グラムの水の温度を標準大気圧下で1℃あげるのに必要な熱量である。』日常生活ではカロリーは『太る原因』だと思われているのですが『カロリー』はあくまでも『熱』を図るための単位です。
キャンプストーブの箱によく書かれているのは『3,200kcal!』『MAXパワー!!』『火力4,000 kcal!!』それを見ると『kcalが高ければ高いほどいいストーブだ』と思うのは当たり前ですね。
しかし、騙されないように気をつけましょう。ストーブのkcalが高ければ高いほどイコール早い沸騰時間ではありません。1つはっきり言えるのは kcal が高ければ高いほどですと燃費が悪くなります。
つまり、高いkcal = 高い燃料コスト。
燃料にはマックス火力が科学的に下記のように決まっています。
データ出典:zenstoves
ガスカートリッジのグループが一番火力があり、次は液体燃料、最後はアルコールと固形燃料に分かれているのをわかります。
液体燃料と気体燃料の差がそんなにありませんが実際にテストしてみるとわかるのは燃料の熱ポテンシャルではなく、ストーブのマックス火力パフォーマンスではなく、ストーブのバーナーのデザインとクッカーの形が沸騰時間と燃費に一番影響することです。
合計26個のストーブをテストしましたが下記データはアルコールとEsbit固形燃料が入っていません。
テストしたEPI Neoの火力4,000kcalはテストした中で最も火力の高いストーブで燃費が一番悪かったです。沸騰時間も遅い方でした。一方、1,512 kcalしかないJetBoil MiniMoの燃費が2位、沸騰時間3位となっています。素晴らしいコスパです。
火力の低いストーブでも早く沸騰させるため下記4つを覚えましょう。
1. クッカーの直径長さが短い方が沸騰時間が早くなること。
2. ヒートエクスチェンジャークッカー使用することで沸騰時間が早くなること。
3. ウィンドガード使用することで沸騰時間が早くなること。
4. バーナーエレメントのデザインが重要であること。
火が綺麗に効率よく燃焼するかしないかはバーナーエレメントのデザインに大きく影響されています。言葉より動画の方がわかりやすいのでMSR Whisperlite InternationalとPrimus Express VF Spiderの火の形などのをYouTubeにアップしました。是非ご覧ください。
*画像をクリックすると動画が再生します。
簡単な説明でしたが一番覚えてもらいたいのは『火力kcal = ハイパフォーマンス』ではないことです。そして、高火力kcal = 高燃料コスト。