これを読む前に是非『カムエク・登山計画』を読みましょう ^0^
4月29日〜5月2日、フィールドテストのため日高山脈にあるカムイエクウチカウシ山(カムエク)に行ってきました。
山に入る前にいつものように下記調べてから行きます。
1. 目的の山に行ったことがある人がいれば色々な質問を聞き、沢山の情報を手に入れる
2. 雑誌、本、ブログなどから情報ゲット
3. 山の天候を調べる
4. 地形図を見て、登山道の傾斜の角度を計算し、危険ゾーンを把握、マークし、良さそうなベースキャンプ探す
1〜4を徹底的に調べてから登山計画を立てます。(この時の登山計画はこちら)
(1)友人がカムエクに行ったことがあったので彼にマシンガンのように質問攻撃したのですが彼が行ったのは大学生の頃(40年前ぐらい)でした。しかも、行ったのは9月だったため僕が知りたかったことに対し答えられなかった。(GWの時の川の増水はどれぐらいあるのか?車でどこまで行けるのか?)言われたのは『キツイ山、長〜く歩く、とにかくキツかった』ぐらいでした。
(2)次は雑誌や本を見ていたのですが僕が知りたかった情報があんまりなくてネットで沢山の方々のブログを読んでいた。わかったのは4月末の日高山脈の川や沢の増水はそんなにないこと、1,000m超えたら雪がまだ積もっており、1,500m超えたらホワイトキャップとなっており、雪というよりスノーパック若くはパックアイス若くはアイス状態になっているのは珍しくないことだとわかった。但し、色々なブログを見ているうちに車でどこまで行けるのかは季節によるし、以前土砂崩れ、雪崩、台風などあったため道路が完全に通行止めとなっていると書かれているのにもかかわらず、ブログの皆さんそのまま山へ。。。本当に行って良い山なのか頭の中がハテナマークだらけでした。
道路が本当に通行止めになっているのかを知りたくてFBの『北海道の山』のグループに投稿してみたらT.T.さんからの驚きの知らせが。。。『札内ヒュッテ(札内ダム)から七つの沢出合いまでの道道静内中札内線(開発中止中)は平成16年から通行禁止です。車両だけではなく人馬全てが通行を禁止されてます。これに違反すると、6ヶ月以下の懲役または、30万円の罰金だそうです。』この時点、登山計画を立て直しました。
元々の計画は行けるところまで車で行って、そこからアプローチすることになっていたけど新しい計画はルートAとルートBとなり、ルートAは山岳センターのゲートまでしか行けない場合とルートBはヒュッテまで車で行ける場合。
オリジナルルート
新ルート(A & B)
(3)毎日毎日カムエクの天気何回も確認して、残念ながら4月29日〜5月1日が天クラの天気予報により、一番登山に適切してないCランクでした。下山日の5月2日だけ一番適切しているAランクでした。天気を見ながら登山活動を決めるしかないと思って出発。
(4)ルートAとルートBがフリークライミング(登山道を使わずに自分でルートを決める)になっているため、真剣に地理院地図の地形図を見て、傾斜の角度をきちんと計算し、一番安全なルートを決めました。雪のある山、基本的に傾斜角度を20°以下がベスト、安全ですが日高山脈自体が尖っている山脈なので20°以下のルートが中々難しいです。計算上では30°〜35°の傾斜は何ヶ所があったけど、冬用フル装備で行ったこと、クライミング道具フル装備などを持って行ったこと、長年の経験とその時の冷静に判断できると信じて出発。
僕自身、山との付き合いが何十年もあり、米国のロッキー山脈でガイド経験もあり、家で計算や計画がいくらうまく立てても、山に入るとびっくりするほど天気、地形が全然違うケースが珍しくないと経験済みだし、理解しているけど。。。今回、立てた計画と山の現実のギャップが久しぶりに大きかった。。。特に天気と地形。。。
次回のブログは『山に行く際の事前調査』をアップしたいと思います。